講義科目:世界のコメ流通
(World
Rice Supply and Demand: The History and the Future)
担当:伊東正一
世界でコメはどれくらい作れるのだろうか?今のコメ貿易の構造はどうなっているのだろうか?世界の人口増加に食料増産は追いついていけるのか?日本のコメ供給はこれからどうなるのであろうか?…
現代の食料需給には多くの疑問が投げかけられている。その中でも悲観的な意見が日本では多く聞かれる。世界最大の食料輸入国として日本に住む私たちは食料の生産と供給の実状を国際的な観点からはっきりと認識しておきたい。
この講義では戦後から現在までの半世紀にわたる食料需給の実状をコメに的を絞りながら吟味し、世界が歩いてきた軌跡とこれから歩むであろう将来の方向性について学習すると共に日本の役割について考える。担当教官自らが世界各地の現地調査で得た資料、スライド、そして世界の食料統計データをもとに学習する。
参考資料
荏開津典生:『「飢餓」と「飽食」』,講談社,1994年
伊東正一・大田克洋:『食料白書』「変貌する世界のコメ経済」、農文教、1998年
http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp(伊東研究室のホームページ、世界の食料データなどを掲載)
その他、必要資料を適宜配布する。
World grain food situation is studied focusing on
rice in this class,. However, rice
is only a means to learn about the world food supply/demand situation. Wheat and corn situations are also
studied comparatively, so that the participants in this class can be more
knowledgeable about grain situation in general. Those three main grains are interrelated and world prices
would fluctuate together. The
subjects of this class are also extended to international trade situation of
these grains; how they have been developed, which countries are the major
exporters/importers, and how the exporters/importers evolved.
Transparencies,
slides, and PC projectors are extensively used in class. Slides that are shown in calss are
those taken by the professor who is in charge of this class, and he talks as
much as possible about his own experiences of his research in foreign countries
so that the students can visualize the world situation realistically.
担当教官からのアドバイス
一緒に世界を覗いてみませんか?――この講義では私の海外生活の多くの経験話をいたします。受講生に生活を通した外国の状況を総合的に理解していただきたいと願っているからです。スライドも多く取り入れます。皆さんの質問や討論を重視します。とても楽しんでいただける講義だと思います。が、しかし、講義をしっかり聞いていないと試験は難しく、単位を取るのは簡単ではありません。本当に世界の食糧事情を勉強したい人だけが受講してください。眠る学生は受講してはいけません。時間の無駄です。お互いに切磋琢磨して頑張りましょう!
Welcome
to my class. I would like you to
enjoy the real world, where grain production and marketing are so exciting and
fun to learn. Please join
discussion in each class and build up and share your knowledge on global food
problems. Because of the majority
students are Japanese, I mainly speak in Japanese in class. However, you are not only welcome but
strongly encouraged to speak in English and ask questions and share your
knowledge at any time. We’ll see
you in class!
授業計画(週単位)
週 授業内容
第1週 世界のコメ生産地帯 ----- えっ?!こんなとこでコメができるの?
第2週 世界のコメ生産地帯 ----- 世界最大のコメ生産国はどこ?日本は何番目?
第3週 ジャポニカ米とインディカ米 ----- これなーに?
第4週 コメの国際市場価格 ----- コメって高いの?
第5週 コメの国際市場価格 ----- 昔と比べると安いの、それとも高いの?
第6週 コメの生産量とコムギの生産量 ----- どっちが王様か?
第7週 アジアのコメ生産 ----- アメリカに負けるな!
第8週 アジアのコメ消費 ----- あれっ?アジア人って、コメ食べないの?
第9週 世界のコメ貿易 ----- どの国がコメを輸出してるの?
第10週 世界のコメ貿易 ----- 日本も輸出してるの?輸入は?
第11週 世界のコメの潜在的生産能力 ----- まだ、増産できるの?できないの?
第12週 21世紀における世界のコメ需給 ----- 日本はどのように貢献したらいいの?
第13週 世界の食料:何でも質問コーナー
第14週 予備日
第15週 試験
授業のレベル 導入的科目