日米間の小売価格と均衡小売価格下の関税率について
鳥取大学農学部 笠原浩三
1.はじめに
平成11年4月からは急遽コメの輸入関税が導入されている。また,先の平成8年度からは新食糧法(主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律)が施行され,作る自由,売る自由が与えられ,従前の食糧管理法とは大きく異なる基本原則が示された。しかし基本的に過剰生産下にあるわが国の米政策にとっては依然厳しい状況が続いており,関税輸入制度が導入されるなど,コメを巡る環境は近年めまぐるしく且つ厳しく展開されている。
海外におけるコメの生産流通については,生産販売が自由でありながらも,ほぼ独占的に市場統一がなされている例や,コメ取扱業者に対してコメ生産者協会が一定のライセンスを発行するなど自己規制をとっている例も見かけられる。本稿ではまずアメリカにおける主要都市のコメ流通及び市場価格の実態調査をとりまとめ,小売店及び量販店におけるコメ流通の特徴及び価格格差などの考察を行うと共に,日米間のコメ小売価格の均衡化を条件に推計される均衡関税率について検討することとする。
2.米国におけるジャポニカ米の市場調査の概要
1) 米国におけるジャポニカ米の流通概要と調査都市
米国におけるコメの主たる生産地はカリフォルニア州サクラメント,アーカンソー州リトルロック周辺,テキサス州南部と言ったところであるが,日本人が好む短粒品種に限定するなら圧倒的な量がカリフォルニア州で生産されている。カリフォルニア州サクラメント地域は東部にシュラネバダ山脈が横たわり,太平洋上の湿った空気が西風に乗って運ばれこのシュラネバダ山脈によって阻まれて,コメ生産に必要な条件を作り出す。テキサス州など雨の少ない内陸部に比べるとコメ生産に極めて適した自然条件が醸成されていると言える。日本人が好む短粒品種に限定すると全米生産量の8割を越えるものがサクラメントを中心とするカリフォルニア州で生産されている。よって,西海岸線近くで生産された短粒種ジャポニカ米は汽車またはトラックによってニューヨーク・ワシントンを始めとする東部地域へあるいは内陸部へと輸送される。したがって米国は国土が広いことからおのずと輸送距離の違いによる地域価格差も価格形成上重要な要因としてクローズアップすることとなる。
本節はアメリカ合衆国における主要都市のジャポニカ米販売食料品店を対象した小売価格の調査結果である。調査地域は次の5都市である。
@ サンフランシスコ:西海岸の主要都市。観光都市としても有名であり,数多くの日本人も住んでおり,日本食レストランを始め中華料理店も多く見受けられる。とくにチャイナ・タウン街では小規模ではあるが数多くの飲食店が多く目につく。したがって長粒種はさることながら,短粒種であるジャポニカ米の需要も多く,地元大型スーパーマーケットにおいても一般的に販売されている。
A ヒューストン:内陸南部で比較的近年になって都市化が進み現在では米国でも5指の指に入る大都市となっている。海岸都市のように観光都市と異なることからダウンタウン内には日本食レストラン,中華レストランなどの東洋系飲食店は余り目に入らない。しかし,ダウンタウンより西に12〜3マイルのWESTHEIMER ROAD 北側には中華街が開け,中国人経営による各種商店,及び韓国系飲食店,中には日本人経営による食料品店が2〜3店確認できる。ジャポニカ米はこうした環境条件の地域で販売されている。
B ワシントンD.C.:ワシントンはアメリカ合衆国の首都であり,外国人観光客でも賑わう大消費都市である。ワシントンD.C.内そのものは官公庁街,各種記念館・博物館などが集中しており,ジャポニカ米などを販売する食料品店はまず発見できない。ただ郊外には中華レストン,日本食料品を専門に取り扱う食料品店などがポツンポツンと点在する街があり,そこを調査対象地域とすることができる。ここではワシントンD.C.中心街より北に13マイル程離れたロックビール市街の国道355号線沿いに立地する2軒の日本食料品店を対象とした。
C シカゴ :シカゴはミシガン湖南部に開けた都市で,世界一の高層ビル・シアーズタワーを誇り,また早くから穀物取引で栄えた商業都市でもある。穀物取引所は今は商品取引所(CHICAGO BOARD OF TRADE)として,世界の先物取引の中心役を果たしている。シカゴ市街地より南方のシアーズタワーを近くに見上げる距離位置にチャイナ・タウンが在り,中華街特有の賑わいを見せている。シカゴにおける調査対象3店舗の内2店舗はこの中華街のものである。また,米国東部地域には僅か2店舗しか出店を見ていないヤオハン大型店舗の内の貴重な1店舗をシカゴ市内より西に25〜6マイルの地に立地する大型量販店を調査対象店舗とした。
D ロスアンゼルス:ロスアンゼルスはサンフランシスコと同様に米国の西海岸に位置する一大観光都市であると同時に,ロッキー山脈にかけての壮大な観光地域への交通の要でもあり,米国でも観光客で賑わう有数の都市として栄えている。勿論日本人観光客,日本企業関連従事者住人も多く,ジャポニカ米に対する需要も多い。西海岸線地域には本格的量販店として知られるヤオハン店の出店も多いがロスアンゼルス市内近郊だけでも2店舗が出店していると言う。この調査ではリトル・トウキョウ内のヤオハン店を調査対象店舗とした。
2) 調査対象店舗と調査対象店舗の規模別分類
米国内の5調査対象都市内のジャポニカ米を販売している店舗を対象に,規模,取扱品目,レジの数,専用駐車場の有無及び規模,道路などの交通環境条件,立地している地域の周囲の条件などを整理すると次のようになる。
@ サンフランシスコ
潮豊行(中国人経営店):サンフランシスコ・ダウンタウン内の主要道路に面しており周辺部ははっきりした商店街を形成しているわけではないが,人通りで結構賑わいをみせ各種の飲食店も見受けられる。位置的にはダウンタウンの周辺部と言えよう。
勝昌公司(中国人経営店):上記の潮豊行の直ぐ近くにあるが,メイン・ストリートには面していない。しかし潮豊行と比較するならやや取扱品目も多く賑わっている。共に専用駐車場は所有していない。
CALA FOODS(地元経営店):中国人経営による上記2店舗よりややダウンタウンの中心地域に近いところに立地している一般的な地元経営者による本格的な量販店である。2面が表通りに面しており交通条件は恵まれ,駐車場も完備している。取扱品目は広範囲にわたっているが,しかし地元経営者による店舗であるためジャポニカ米については銘柄の種類も取扱数量も少なく,日本人の嗜好に合う短粒種上質米銘柄などは全く置いていない。
BIG APPLE (地元経営店):上記の中国人経営による潮豊行店舗の立地するメイン・ストリートをさらに1マイル程北上した地点に立地する。したがってダウンタウンのやや郊外に位置することになる。取り扱いの品数は豊富で,とくに食料品に限定せず日常雑貨類の全てを扱っている。表の看板には「Discount Center」と書かれているが,貧弱な安売り店とは異なり,立派な大型量販店の部類に入る。ジャポニカ米については上記のCALAFOODS と同様に地元店のため日本人好みの短粒種米については数量も少なく,短粒種上質銘柄米などは全く見ることができず,また小売販売単位も小さく,ジャポニカ米ではせいぜい5ポンド単位の販売がほとんどで,日本人経営による量販店で主流を占める20ポンド以上の単位は全く扱われていない。
A ヒューストン
大道(日本人経営店):ヒューストン市街地から12〜3マイル西に離れたところで,付近一帯は各種中国系商店で埋め尽くされている一大中華街である。ただし,サンフランシスコ市内のチャイナ・タウンのように密集してはおらず,広い範囲に広がった商店街が形成されそこの一角に立地している。取扱品目は全てが日本食料品であり,インスタントものから刺身の類まで幅広く取り扱っている。内陸部であるだけに鮮魚・刺身などを扱う店は少なく,よって周辺都市に居住する日本人・日系人がわざわざ買いに訪れるという。専用駐車場は設備されていないが,共用する形で大きな駐車場が隣接している。
KAZY'S GOURMET(地元経営店):ヒューストン市街地の西方角で,上記の大道店近くに立地しており,取扱品目はとくに日本食料品に限定せず,広く一般品目を取り扱っている。郊外の主要道路に面しており,共用の広い駐車場を備えている。
WELCOME(中国人経営店):KAZY'S GOURMETとほぼ同様な雰囲気を持つ大型店で,一般取扱品目も同様である。しかしとくに生鮮魚介類については取扱数量,品数共に豊富で周辺では最大級の規模を誇り,利用する客で賑わっている。
DAIHO MARKET(中国人経営店):WELCOMEと同様に本格的な大型店であるが,生鮮魚介類には余りウエイトを置いていないようである。ジャポニカ米についても銘柄数はそれほど豊富とは言えない。とくに日本人とっては美味しいとされるコシヒカリ,秋田おとめなどの銘柄は全く取り扱われていない。ただし一般商品の量と品数は多いと言える。
B ワシントンD.C.
DARUMA(日本人経営店):ワシントンD.C.中心街より北に13マイル程の距離にあるロックビール街に立地する。国道355号線を北上してロックビール街に入ると間もなく地元店舗の並ぶ市街地が開けるがその直ぐ国道線沿いにある。必ずしも日本のような密集した賑やかな商店街とは言えないが,日系人向けの本屋や喫茶店と共に10数軒店がまとまって立地している。取扱品目については,インスタントものから刺身の類まで日系人向けの食料品を数多く取り揃えている。
SAKURA(日本人経営店):上記DARUMA店と同じくロックビール街にある。ただしSAKURA店の方はロックビールの北郊外にあり,周辺には同様に各種地元店が10数軒まとまっている。駐車場も共用する形で,駐車場の周囲を取り囲むように店舗が並んでいる。取扱品目は幅広く,日系人向けの日本食料品類はインスタント類,日本茶,梅干しなどほとんどのものが揃っている。また特徴的なのは食料品と共に各種書籍・本・ビデオ類を幅広く扱っていることである。店の規模も比較的大きく,中型に位置づけされる。
C シカゴ
大華食品公司(中国人経営店):シカゴ・ループ(ダウンタウン)の直ぐ南隣りに開けている中華街の中程にある小規模な食料品店。店構えは小さいが結構豊富な品揃えがしてあり,雑然と置かれている。品数は少ないものの野菜類まで扱っているのが特徴である。
全国公司(中国人経営店):上記大華食品公司と同様にシカゴ・ループの南方に開けている中華街の南端にある。小規模ながらも専用の駐車場もあって,品数も比較的豊富に取り揃えている中規模の小売店と言えよう。ただ他の小規模な小売店と異なり野菜果物類が品数多く雑然と置かれているのが印象的である。
ヤオハン・シカゴ店(日本人経営店):日本人経営による本格的な大規模量販店。米国東部にはシカゴの外にウエスト・バージニア州と合わせて2地域にヤオハン店が出店しているが,シカゴ店はその内の1つである。シカゴ市内より国道90号線を西に25〜6マイル程行ったアーリントン・ハイツに立地している。駐車場も広く,店舗はカラフルに彩りされており周りは綺麗に清掃が行き届いている。店内も清潔でイメージとしては日本国内のダイエー・ジャスコ量販店と全く同様と考えてよい。
D ロスアンゼルス
MODERN FOOD MARKET(日本人経営店):ロスアンゼルス市内リトル・トウキョウの3番通りに面している小型食料品店舗。ロスアンゼルス市内には日本人観光客を始め日系在住者も多く,とくにリトル・トウキョウと言う環境条件からジャポニカ米の銘柄数も豊富に取り揃えてある。また小規模ながらも鮮魚・刺身,野菜果物類も取り揃えてあり,日系人の日常生活には全く支障はないようである。
ヤオハン・ロスアンゼルス店(日本人経営店):シカゴ郊外のヤオハン店同様日本人経営による本格的な大規模量販店である。上記MODERN FOOD MARKETと同じようにロスアンゼルス市内リトル・トウキョウ街の南の端に位置している。ジャポニカ米の取扱については量,銘柄,それらの展示の要領も共に他の食料品店とは異なっていて,一工夫も二工夫も凝らされているのが特徴である。
以上の調査対象店舗について,物理的店舗施設の大きさ,駐車場の有無・設備,品揃えの充実,展示商品の量的充実,レジカウンターの数,メイン・ストリートからの距離,関連店舗の条件,交通・道路条件などの諸観点を整理し考察したが,これらに基づいて本稿では調査店舗を次の3ランクに分類することとした。
○小型調査対象店舗
潮豊行(中国人経営店),勝昌公司(中国人経営店),大道(日本人経営店)
DARUMA(日本人経営店),MODERN
FOOD MARKET(日本人経営店)、
大華食品公司(中国人経営店)
○中型調査対象店舗
KAZY'S GOURMET(地元経営店),SAKURA(日本人経営店)、全国公司(中国人経営店)
○大型調査対象店舗
CALA FOODS(地元経営店),BIG APPLE(地元経営店)、WELCOME(中国人経営店),
DAIHO MARKET(中国人経営店)、ヤオハン・シカゴ店(日本人経営店),
ヤオハン・ロスアンゼル ス店(日本人経営店)
3.小売価格調査結果の概要と加重平均価格
米国内の5大都市に立地するジャポニカ米販売店を対象に行った市場価格の調査結果をまとめると、第2表〜6表のようになる。銘柄によって価格に相当の開きがあること。つぎに都市によっても店舗によっても価格差はまちまちであり,はっきりした傾向を確認することが困難である。しかし、注意をして同一銘柄に限定して比較するなら,異なる都市間はさることながら同一都市内の販売店間でも価格差を確認できる。それらの地域差は単純に輸送コストの格差のみに留まるものではないようである。
いずれにしてもこのままの素価格では各種比較考察が困難であり、何らかの集約・加工が必要である。さらに小売販売単位に関しては,下限は2ポンド(1.13キログラム)から上は50ポンド(22.68キログラム)まで6段階あり,それぞれの段階毎に割引率が異なっている。どの販売単位を用いるべきかがポイントになる。すなわち,小型店では比較的に小さな販売単位を用い,大型店では割引率の高い大きな販売単位を用いる傾向が強い。その結果,単位当たりに換算すると小型店舗での販売価格は大型店舗での販売価格より高くなる傾向が出てくる。しかしこのような傾向も,小型店舗と大型店舗での取扱銘柄が異なると撹乱されてくる。そこで本報告では販売単位の相違から生じる割引率を修正して,販売単位に関係なく単位ポンド当たりの価格比較が可能となるように,次のように販売単位間調整係数を作成し,これによって価格補正を行い加重平均値を算出することとした。
第2表〜第6表までの右端欄に記されている10LB当り加重平均価格はこのようにして算出したものである。通常の単純平均では,割高な小さな販売単位を主流にする小型店舗と,割引率の高い大きな販売単位を主流とする大型店とのバイアスが含まれることになる。これに対して加重平均価格ではそのバイアスが除かれる。以下店舗間の比較,銘柄ランク間の比較においては全てこのようにして算出した加重平均価格を用いることとする。
|
販売単位 2LB 5LB 10LB 20LB (22.04LB) 25LB 50LB |
|
調整係数
1.326 1.070 1.00 0.855 (0.8329) 0.801 0.745 |
|
注:販売単位間調整係数は各店舗各銘柄別に販売単位間の単位当たり価格比を算出し, これを全平均したものである。すなわち,一般に販売単位が大きくなればなるほど 割引率が高くなるが,その割引率を元に戻す調整係数と言えよう。これによって販 売単位に関係なく価格比較が可能になる。 |
第2表-(1) サンフランシスコ市内コメ小売価格(小型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
50LB 22.68 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
小型中国店(潮豊行)スイートライス |
1.39 |
|
|
|
6.95 |
5.42 |
|
小型中国店(勝昌公司)スイートライス |
1.49 |
2.99 |
|
|
6.72 |
5.60 |
|
平均価格 |
1.44 |
2.99 |
|
9.50 |
|
|
|
注:10LB当り加重平均価格は,販売単位間の価格差比率を加重平均したものである。以下同様。 |
||||||
第2表-(2) サンフランシスコ市内コメ小売価格(大型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
50LB 22.68 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
地元大型店(CALA FOODS) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
7.99 |
|
|
7.99 |
7.99 |
|
錦 |
3.79 |
|
|
|
7.58 |
7.08 |
|
ボタン |
2.79 |
|
|
|
5.58 |
5.21 |
|
地元大型店(BIGG APPLE) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
3.49 |
|
|
|
6.98 |
6.52 |
|
ボタン |
|
4.99 |
|
|
4.99 |
4.99 |
|
日の出 |
2.99 |
|
|
|
5.98 |
5.59 |
|
平 均 価 格 |
3.26 |
6.49 |
|
|
|
|
第3表 ワシントン D.C. 近郊コメ小売価格(中小型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
日本人小型店(DARUMA) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
|
|
|
5.00 |
6.24 |
|
(国府田) |
|
|
|
20.00 |
10.00 |
11.69 |
|
錦 |
|
3.50 |
|
10.50 |
6.12 |
6.34 |
|
田牧米 |
|
|
|
13.50 |
7.12 |
7.45 |
|
秋田おとめ |
|
3.75 |
|
14.50 |
7.25 |
8.48 |
|
日本人中型店(SAKURA) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
|
|
10.50 |
5.75 |
5.92 |
|
(国府田) |
|
3.00 |
6.00 |
15.00 |
7.55 |
8.77 |
|
錦 |
|
|
|
10.50 |
5.75 |
5.92 |
|
田牧米 |
|
3.00 |
6.00 |
12.50 |
6.25 |
7.31 |
|
秋田おとめ |
|
|
|
16.50 |
8.25 |
9.65 |
|
加州コシヒカリ |
|
|
|
16.50 |
8.25 |
9.65 |
|
平均価格 |
|
3.31 |
6.00 |
14.00 |
|
|
第4表-(1) ヒューストン市内のコメ小売価格(中小型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
日本人小型店(大道) |
|
|||||
|
国宝ローズ(野村) |
|
|
6.49 |
9.95 |
5.75 |
6.15 |
|
(国府田) |
|
|
|
13.90 |
6.45 |
7.54 |
|
錦 |
|
3.19 |
5.99 |
8.99 |
5.64 |
5.73 |
|
田牧米 |
|
3.49 |
6.59 |
11.50 |
6.44 |
6.61 |
|
秋田おとめ |
|
|
|
14.90 |
7.45 |
8.71 |
|
ヒカリ |
|
3.59 |
6.59 |
10.99 |
6.42 |
6.57 |
|
コシヒカリ |
|
|
|
13.90 |
6.95 |
8.13 |
|
地元中型店(KAZY'S GOURMET) |
|
|||||
|
国宝ローズ(ピンク) |
|
|
|
9.90 |
4.95 |
5.79 |
|
(イエロー) |
|
|
|
|
3.56 |
4.16 |
|
(国府田) |
|
|
|
12.50 |
6.25 |
7.31 |
|
田牧米 |
|
4.50 |
7.50 |
11.90 |
7.48 |
7.62 |
|
キク |
|
3.25 |
6.25 |
8.90 |
5.73 |
5.84 |
|
秋田おとめ |
2.25 |
|
|
14.50 |
9.25 |
8.48 |
|
ヒカリ |
|
|
|
13.90 |
6.95 |
8.13 |
|
コシヒカリ |
|
|
|
12.90 |
6.45 |
7.54 |
|
平均価格 |
2.25 |
3.60 |
6.56 |
11.97 |
|
|
第4表-(2) ヒューストン市内のコメ小売価格(大型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
地元大型店(WELCOM) |
|
|||||
|
国宝ローズ(ピンク) |
|
|
|
8.99 |
4.49 |
5.26 |
|
(イエロー) |
|
|
|
|
3.39 |
4.23 |
|
(モチゴメ) |
|
|
7.49 |
|
7.49 |
7.49 |
|
錦 |
|
|
|
8.99 |
4.49 |
5.26 |
|
ボタン |
|
|
|
7.79 |
3.89 |
4.56 |
|
中国人大型店(DAIHO MARKET) |
|
|||||
|
国宝ローズ(ピンク) |
|
|
|
|
4.19 |
5.23 |
|
(イエロー) |
|
|
|
|
3.36 |
4.20 |
|
錦 |
|
|
|
8.99 |
4.49 |
5.26 |
|
平均価格 |
|
|
7.49 |
8.69 |
|
|
第5表-(1) シカゴ市内のコメ小売価格(中小型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 1.13 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
中国人小型店(大華食品公司) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
|
|
9.75 |
4.87 |
5.70 |
|
中国人中型店(全国公司) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
|
5.50 |
11.00 |
5.10 |
5.90 |
|
ボタン |
|
|
4.25 |
7.50 |
3.87 |
4.49 |
|
平均価格 |
|
|
4.87 |
9.42 |
|
|
第5表-(2) シカゴ郊外のコメ小売価格(大型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
日本人小型店(ヤオハン) |
|
|||||
|
国宝ローズ(野村) |
|
2.99 |
5.49 |
|
5.74 |
5.54 |
|
(国府田) |
|
|
|
16.49 |
8.25 |
9.64 |
|
錦 |
|
2.99 |
5.99 |
9.99 |
5.65 |
5.81 |
|
田牧米 |
|
3.99 |
6.99 |
13.49 |
7.24 |
7.44 |
|
秋田おとめ |
|
|
|
16.49 |
8.25 |
9.64 |
|
こまち |
|
|
|
13.99 |
7.00 |
8.18 |
|
コシヒカリ |
|
|
|
16.49 |
8.25 |
9.64 |
|
菊 |
|
|
|
9.99 |
5.00 |
5.84 |
|
平均価格 |
|
3.32 |
6.16 |
13.85 |
|
|
第6表-(1) ロスアンゼルス市内のコメ小売価格(中小型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
日本人中型店(MODERN FOOD MARKET) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
|
|
12.50 |
6.25 |
7.31 |
|
錦 |
|
|
|
11.95 |
5.98 |
6.99 |
|
田牧米 |
|
|
|
10.45 |
5.23 |
6.11 |
|
ボタン |
|
|
|
7.49 |
3.75 |
4.38 |
|
ニューローズ(水晶米) |
|
|
|
9.45 |
4.73 |
5.53 |
|
コシヒカリ |
|
|
|
12.95 |
6.48 |
7.57 |
|
菊 |
|
|
|
8.99 |
4.50 |
5.25 |
|
スイートライス |
|
|
6.45 |
|
6.45 |
6.45 |
|
平均価格 |
|
|
6.45 |
10.54 |
|
|
第6表-(2) ロスアンゼルス市内のコメ小売価格(大型店舗) 単位:$
|
(lB) (kg) |
2LB 0.91 |
5LB 2.26 |
10LB 4.53 |
20LB 9.07 |
10LB当り 平均価格 |
10LB当加重 平均価格 |
|
日本人大型店(ヤオハン) |
|
|||||
|
国宝ローズ |
|
|
|
10.49 |
5.25 |
6.13 |
|
錦 |
|
|
|
11.99 |
6.00 |
7.01 |
|
田牧米 |
|
|
|
11.79 |
5.89 |
6.89 |
|
秋田こまち |
|
|
|
12.99 |
6.50 |
7.59 |
|
ニューローズ(水晶米) |
|
|
|
10.99 |
5.50 |
6.42 |
|
コシヒカリ |
|
|
|
13.99 |
7.00 |
8.18 |
|
菊 |
|
|
5.89 |
|
5.89 |
5.89 |
|
平均価格 |
|
|
5.89 |
12.04 |
|
|
4.規模間価格差と銘柄間価格差
第2表〜第6表を見るかぎり,銘柄間格差と共に販売店舗の規模間においても一定の価格格差が認められる。しかし店舗間,銘柄間を一括平均してしまってはこれらのバイアスを含むことになる。ここではこのようなバイアスを避けるために銘柄についてのランク分けを次のように行い,以下これに沿って集約を行うこととする。
ここでは Aランク銘柄を概ね10$/20ポンド以上とし,それ以下をBランクとして集約することとした。その結果銘柄ランク分けは次のようになる。
Aランク米:国宝ローズ国府田米,コシヒカリ,ヒカリ,田牧米,秋田こまち・
おとめなど。
注)主として上質米短粒種を基礎に改良を行ったものが多い。
国宝ローズ国府田米は従来からの国宝ローズにもち米を交配し
たもので日本の水田と同じ方法で栽培したもの。田牧米は錦同
様中粒種を改良したものである。秋田おとめは秋田こまちから
分かれたものである。
Bランク米:国宝ローズ(ピンク,イエロー),錦,ボタン(キャルローズ・
ライス),菊, 白菊(キャルローズ・ライス)など。
注)主として中粒種(M-203,M-401など)を改良したものである。
5.店舗経営主別規模別平均価格
商品の価格設定は勿論のこと取扱銘柄・取扱品目などは経営戦略上重要な要素を占める。ジャポニカ米の需要は在住日本人または地元日系人が中心となるため,こうした消費者を対象にした関連商品と関連づけて販売戦略を展開することとなる。したがって日本人経営による店舗ではジャポニカ米の取扱も販売戦略上大きなウエイトを占め,銘柄も多数取り揃え,かつ数量そのものも多い。量販店などではほとんどが20ポンド単位の販売を行っており,各銘柄についての説明書きにも経営戦略上の努力が随所に表れている。
これに対して,中国人経営店では訪れるお客さんの性格から判断してジャポニカ米への関心は弱く,販売戦略上も相対的に弱くなる。むしろ短粒種よりも長粒種への関心が強く出ることになる。第7、8表はこのような特性が表れた集約結果である。
|
平均価格 |
ランク無差別 |
Bランク米 |
|
日本人経営店 |
7.76 |
5.63 |
|
中国人経営店 |
5.36 |
4.90 |
|
t-value |
7.559 |
2.613 |
|
n1+n2-2 |
16 |
9 |
|
judge |
**** |
*** |
|
注) judge ***,**** はそれぞれ 5%,1% 有意水準で有意差が認められることを示す |
||
第8表 地域間小売価格差の有意差検定(銘柄別対応のあるものに限定)
|
|
LOS ANGELES |
HOUSTON |
WASHINGTON D.C. |
CHICAGO |
||||
|
n-1 |
t-value |
n-1 |
t-value |
n-1 |
t-value |
n-1 |
t-value |
|
|
SAN FRANCISCO judge |
1 |
1.739 |
1 |
6.973 |
1 |
14.130 |
1 |
8.956 |
|
|
− |
|
** |
|
*** |
|
** |
|
|
LOS ANGELES judge |
|
|
3 |
0.994 |
5 |
0.283 |
5 |
0.486 |
|
|
|
|
− |
|
− |
|
− |
|
|
HOUSTON judge |
|
|
|
|
4 |
2.726 |
4 |
2.097 |
|
|
|
|
|
|
** |
|
* |
|
|
WASHINGTON D.C. judge |
|
|
|
|
|
|
6 |
1.988 |
|
|
|
|
|
|
|
|
** |
|
|
注) judge *,**,*** はそれぞれ 20%,10%,5%
有意水準で有意差が認められることを示す。 |
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6.流通業者と農民コメ協同組合
米国における長・短粒種に占めるジャポニカ米のシェアはそれほど高くはないが,ジャポニカ米に占めるカリフォルニア産ジャポニカ米のシェアは高く8割を越えると言われる。カリフォルニアにおけるジャポニカ米の生産は西海岸線近くのサクラメント地域が中心である。したがって全米に向けて供給するジャポニカ米の流通問題が自由流通とは言え,国土が広いだけにわが国以上に大きな関心が寄せられる。
通常国内流通は銘柄毎に取り扱う流通業者か決まっているのが普通である。さらに今の日本では考えられないことであるが,流通業者の系列独自のディラーをおきライセンスを発行するシステムを採っているところもあり,流通業者の組織は相当強いものを感じる。その代表的なものが農民コメ協同組合(Farmers' Rice Cooperative FRC)である。
いま主な銘柄別に取扱流通業者を整理すると次のようになる。
@錦,ボタン(キャルローズ・ライス)
Japanese Food Company(JFC):サンフランシスコに本店を持ち,ロスアンゼルス,ヒューストン,シカゴ,アトランタ,ニューヨークなど全米主要都市に支店を有するコメ流通業者の最大手である。米国では流通業者が精米業も兼ねていることが多いが,JFCは精米は他の専門業者に依頼し,錦,ボタン,タマニシキなどの自社ブランドとして全米支店に出している。
A国宝ローズ系(ピンク,イエローなど)
カリフォルニアに本社を持つ野村会社が全権を握っている。自社で精米しライセンスを交わしている業者に卸売をしている。また自社ブランドの種,苗をもち,稲作も行う生産者でもあることがユニークと言えよう。
Bコシヒカリ
ニューヨークに本社を持つダイエー(日本のダイエーとは無関係)が主として掌握しているようである。シカゴ周辺での販売米は西海岸オレゴン州産,ニューヨーク周辺での販売米は内陸部アーカンソー州産とのことである。ダイエーは主として米国東部地域を流通網の対象地域としている。
C田牧米
細田社と山田社が主としてシェアにおさめている。前者はおもにカリフォルニァ,アリゾナ,ネバダ,ワシントンの西海岸各州,後者は主にイリノイ州を中心に中部範囲をテリトリーとしている。また田牧米はカリフォルニァ州サクラメントの生産者である田牧氏自身が開発したもので,自らが田牧米を生産すると同時に精米業者でもあることから,年に1度は必ず自らが生産・精米した田牧米を携えて販売促進に乗り出していると言う。東部ワシントンD.C.の取り扱い販売店にも赴き,販売価格面で熱心な指導が行われていると言う。またこれらとは別に米国では生産者自らが精米業を兼ねる例も多く,農民コメ協同組合(Farmers' Rice Cooperative FRC)はその最大級の組織であって,サクラメントに本部を起き,近くのサクラメント川岸に輸出積み出し基地を備え,国内市場はもとより国外販売にも力を注いでいる生産者の流通組織である。
新食糧法が動き出し、関税化に踏み切った現在,わが国の系統農協にもこうした機能を組織として持たせていくことが必要であろう。
7.日本国内の小売価格の現状
日米間の小売価格の均衡を条件に均衡関税率を分析することから、まず、日本国内における小売価格の現状を調査すると、第9表のようになる。
ここでは鳥取県鳥取市内に立地するジャスコ鳥取店とダイエー鳥取店を調査対象として、同量販店で取り扱っている数品目についてとりまとめた。同じ銘柄であっても量販店間で少なからずの価格格差が認められる。価格差のバラツキを示したのが第10表である。先の米国内の小売価格の調査結果をまとめた第2表〜第6表にも価格格差が確認されたが、わが国内においても価格格差の無視できないことが理解できる。
@ジャスコ鳥取店 単位:円
|
|
2K |
5K |
10K |
|
鳥取コシヒカリ |
980 |
2340 |
4280 |
|
秋田こまち |
980 |
2298 |
3980 |
|
新潟コシヒカリ |
1180 |
2798 |
4380 |
|
魚沼産 |
− |
3580 |
7160** |
|
ジャスコ・グリーン |
440* |
− |
− |
|
ジャスコ・シルバー |
522* |
− |
− |
|
注)*1Kg当たりの価格を2Kgに換算。 **5Kg当たりの価格を10Kgに換算。 |
|||
|
|
2K |
5K |
10K |
|
鳥取おかわりくん |
892 |
2210 |
4420** |
|
秋田こまち |
980 |
2380 |
4880 |
|
新潟ふじ |
1160 |
2780 |
5520 |
|
山形ササニシキ |
1020 |
2480 |
4880 |
|
岩手ひとめぼれ |
1020 |
2480 |
4960** |
|
北海道きらら |
− |
2280 |
4750 |
|
国産もち米 |
1100* |
− |
− |
|
カルフォルニア産もち米 |
796* |
− |
− |
|
注)*1Kg当たりの価格を2Kgに換算。 **5Kg当たりの価格を10Kgに換算。 |
|||
|
|
2K |
5K |
10K |
|
平
均 値(円) |
1026.5 |
2449.5 |
4667.1 |
|
標準偏差(円) |
90.86 |
199.56 |
467.42 |
|
変動係数(%) |
8.85 |
8.15 |
10.02 |
|
注)2kgについては第9表の*印の銘柄は含んでいない。 |
|||
8.小売価格均衡条件下の関税率推計モデル
小売価格均衡条件下の関税率推計モデルを整理したものが第11表である。すなわち均衡関税率は最終的に次の算出式によることとなる。この算出式によれば輸出入両国間の末端小売価格と輸入相手国からの海上輸送費を与えてやると、両国内の小売価格の均衡を条件とする関税率が求められることとなる。しかし小売価格には小売店毎に微妙に異なっており、どの小売価格を利用するかによって均衡関税率は異なってくることとなる。本稿では現地調査の結果から得られた、都市地域間、量販店の規模別、地元・日本人経営主など各種小売価格について算出し、検討することとする。
ここで,均衡関税率推計式の特性について吟味しておこう。分母と分子の績の値はプラスになる必要があることから(しかし,均衡関税率のマイナス値を輸入を促進するための補助金的性格として位置づけるなら,マイナスの値も容認される。現状では米の輸入促進補助金は考えられないことからマイナス値を考慮外にすることとする。),第1図のX軸,
Y軸平面の第1象限内の(a),(b)領域以外の白い部分になる。その領域は日本の国内小売価格Yが,Y=$13.29(以下全てドル建てで表示する)で,且つ米国内の小売価格Xが,X=$6.27となる境界線で区分されるものとなる。現行関税率α=3.51は点線で示した斜線となる。したがって関税障壁を越えない均衡関税は,米国内の小売価格Xが高いか且つ,日本の国内小売価格Yが低い場合となる。つまり図では領域(c)となる。
○ 均衡関税率モデル
α=(Y-1462)/(115.30772X+115.30772t-781.2959352)
ただし、αは均衡関税率(単位:%)
Xは海外現地小売末端価格(単位:$・ドル建て)
Yは国内小売末端価格(単位:円・円建て)
tは輸入相手国からの海上輸送費(単位:$・ドル建て)
である。
第11表 外国産米と国産米小売均衡価格に伴う均衡関税率計算モデル
|
項 目 |
推定値及び計算値(10Kg当り) |
|
海外流通経費 |
|
|
(a)末端小売価格($) |
X |
|
(b)自国内販売手数料{(6.81/10k)} ($) |
6.81 |
|
(c)推定FOB価格(a-b)($)
|
X-6.81 |
|
(d)海上輸送費($) |
t |
|
(e)海上保険料($)
{(c+d)*0.006} |
0.006X+0.006t-0.04086 |
|
(f)金利($){(c+d+e)*0.012} |
0.012072X+0.012072t-0.08221032 |
|
(g)輸入業者手数料($){(c+d+e)*0.03} |
0.03018X+0.03018t-0.20448 |
|
(h)CIF価格日本($){(c+d+e+f+g)} |
1.048252X+1.048252t-7.10269032 |
|
(i)円建てCIF価格(¥)(為替レート,110/1ドル) |
115.30772X+115.30772t-781.2959352 |
|
|
|
|
(j)関税% |
α |
|
日本国内流通経費 |
|
|
(k)通関手数料(¥)(7,000/トン) |
700 |
|
(l)倉庫保管料(¥)(600円/トン 10*20日) |
12 |
|
(m)倉庫渡し価格(¥)(i*j+k+l) |
CIF・α+712 |
|
(n)国内販売手数料(¥)(750/10k) |
750 |
|
(o)末端小売価格(¥)(m+n) |
CIF・α+1462 |
|
(p)調査小売価格(¥) |
Y |
|
○
小売価格均衡条件: Y=CIF・α+1462 =(115.30772X+115.30772t-781.2959352)・α+1462 ○ 均衡関税率モデル: α=(Y-1462)/(115.30772X+115.30772t-781.2959352) ただし、Xは海外現地小売末端価格(単位:$・ドル建て)
Yは国内小売末端価格(単位:円・円建て) |
|
|
注 1) 為替レート:1ドル=110円 2)海上輸送費について 米国中部アーカンソー州から日本の場合:t=0.70ドル/10kg 米国西部カルフォルニア州から日本の場合:t=0.50ドル/10kg 中国黒龍省から日本の場合:t=0.30ドル/10kg |
|

かくして、この均衡関税率推計式に基づいて、我が国の鳥取市内に立地する大手スーパーの小売価格10種銘柄と米国はサンフランシスコとワシントンDC市内のCALA FOODS(地元大型店)スーパーとSAKURA(日本人経営店)日本食料品小型雑貨店で販売されていた7銘柄について均衡関税率を算出すると、第12表のようになる。
第12表 小売均衡価格に伴う均衡関税率推計(%)
|
国 産 米 |
外 国 産 米 |
外 国 産 米 |
|||||||
|
サンフランシスコ |
ワシントン |
||||||||
|
(地 元 大 型 店) CALA
FOODS |
(日 本 人 経 営 店) SAKURA |
||||||||
|
国宝 |
錦 |
ボタン |
日の出 |
国宝 |
田牧 |
秋田 |
|||
|
ジャスコ 鳥取店 |
鳥取コシヒカリ |
216 |
214 |
406 |
354 |
236 |
326 |
205 |
|
|
秋田こまち |
192 |
191 |
362 |
316 |
211 |
291 |
183 |
||
|
新潟コシヒカリ |
223 |
221 |
420 |
367 |
244 |
337 |
212 |
||
|
魚沼産米 |
435 |
432 |
820 |
715 |
476 |
659 |
415 |
||
|
ダイエー 鳥取店 |
鳥取おかわりくん |
226 |
224 |
426 |
372 |
248 |
342 |
215 |
|
|
秋田こまち |
262 |
259 |
492 |
429 |
286 |
395 |
249 |
||
|
新潟ふじ |
310 |
308 |
584 |
510 |
340 |
469 |
295 |
||
|
山形ササニシキ |
262 |
259 |
492 |
429 |
286 |
395 |
249 |
||
|
岩手ひとめぼれ |
267 |
265 |
504 |
439 |
293 |
404 |
255 |
||
|
北海道きらら |
252 |
249 |
473 |
413 |
275 |
380 |
239 |
||
|
注 1) 為替レート:1ドル=110円 2) 両国産とも10kg換算による.関税率は%表示. 3) 海上輸送費について:米国西部カルフォルニア州から日本の場合:t=0.50ドル/10kg 4)
ゴシック体は品質で対等ならば現行関税率でも輸入される条件にあることを示す。 |
|||||||||
9. 地域間運賃調整による米国内小売価格
1)米国内の輸送運賃調整
アメリカ合衆国においては日本に比較して領土が広く,したがって同国内の輸送コストの占める要素が大きくなる。ここでは地域間輸送コストを次のように調整し、その上で米国カリフォルニアからの輸入を行うとする想定で関税率の推計を試みることとする。すなわち、例えばワシントンDC市内で販売されているコメはカルフォルニア・サクラメントから移送されたものとしてこの間の移送費用を差し引いた上で小売価格を均衡させるものである。
@ 輸送経路(San Fraciscoを基準として)
Los Angeles
間:interstate 5号経由
Houston 間:interstate 5号-40号-35号-45号経由
Chicago 間:interstate 8号経由
Washington,D.C. 間:interstate 50号-70号経由
A 輸送コスト(コンティナー 20Pallets
48,000LB 単位の輸送を基準とする)
調査の結果得られた次のトラック輸送を基準とした。
イ. SAN
FRANCISCO - NEW YORK 間: 汽 車 $2,000, 4.17¢/1LB
トラック $2,700〜2,800, 5.83¢/1LB
ロ. SAN
FRANCISCO - TEXAS 間
: 汽 車 $1,000, 2.09¢/1LB
トラック ($2,700〜2,800)/2, 2.91¢/1LB
2) 運賃調整後の小売価格と経営主形態別特質
かくして、サンフランシスコ以外に国内移送する場合には上記のような運賃調整を行うことによって、日本への輸出米はサンフランシスコ又はサクラメント生産地から直接船積みされるものと想定することとする。第13表はこのようにして求めた米国におけるジャポニカ米の経営主別規模別及び運賃調整後の平均価格である。
これによると、経営主別規模別では,Aランク米はヒューストンの中型店